鳳凰三山縦走

【2000年9/30〜10/1 おまけの1日。男性四人女性五人】

9/30 甲府よりタクシーで夜叉神峠まで、10時30分夜叉神峠からいよいよ初めての大きな山登り、みんなに迷惑を掛けないように気持ちを引き締めて登り始める。夜叉神峠でお昼を食べていたら、雨が降ってきて合羽を着る。晴れていれば白峰三山がよく見えるらしいが、今は何も見えない・・・・ 雨の中、長い登りを息を切らしながらゆっくりと登っていくが途中、樹林帯の中シラビソの木に付く苔の美しさや、森の美しさにみとれカモシカ君も目の前を悠々と通り過ぎていき、四時すぎに南御室小屋に到着!! はぁ〜長かったなぁ。生まれて初めての山小屋泊まりです。

翌日は雨も上がり、私達は6時30分に小屋を出発して薬師岳に向かいました。歩き始めの30分が辛いと言いますが、いきなり急登でホントに大変、 おまけに前日の雨で道が悪かったので歩きづらくて・・・・ 何とか薬師岳、薬師小屋、観音岳と登ってゆくうちに、お天気も良くなってきて、頂上は北岳が目の前に・・雲海がとっても綺麗でおまけに、富士山も見え本当に感激しました。今までの苦しかった登りなど吹っ飛んじゃいましたね いままで山は下から眺めているだけで、自分で登るなんて考えてもいなかったので本当に嬉しかったですね。

この時点でリーダーは中道を下るか、ドンドコ沢を下るか考えていたみたいです、しかし天気もよくて皆元気だったのでドンドコ沢を下る事になったのです。 (のちにドンドコ沢がドンゾコ沢になったけど・・・) 地蔵岳のオベリスクの下、賽の河原で(小さなお地蔵様が沢山あった)昼食を取り その時ビールを勧められても『青木鉱泉に着いてから飲むから』と言って断って長い下りに備えてました。初めの予定では、だいたい5時頃に青木鉱泉に着いて温泉に入り、タクシーをよんで韮崎まで行って帰る予定でした。

地蔵岳の下で昼食を取り、リーダーは女性陣に声を掛けて下りの注意事項など教えて貰い12時30分に下り始めたのです。鳳凰小屋を通り、いよいよドンドコ沢に入って行きました。しかしスゴイ道で、ベテランの方には何のこと無いと思いますが、私はほとんどよじ下り状態。足下は滑るし岩はごろごろしてるしイャーすごい道でした。それでも何とか五色ヶ滝まで順調に下ってきたのですが、そこを過ぎた辺りから私の前を行くS氏が、今までは先に行ってしまって私との距離が随分離れていたのに、だんだんと縮まってきたのです。

そしてリーダーが気が付いたときは、S氏の足はふらふらで意識もちょっと怪しかったみたいす。私は自分のことが精一杯で全然気が付きませんでした。 S氏はリーダーが言うには【しゃりばて】だそうです。 そういえば、私達が休憩の時色々食べていたのに、彼は進めても食べなかったし 昼食も余り食べてなかったらしく・・・・・ それからもう大変で、S氏の口にもう食べられないってほど詰め込み水を飲ませ、靴を脱がせて足の豆に絆創膏はったりで・・・・ 置いて行く訳も行かないし、何とか歩いて貰わないと下山できませんから。 リーダーがS氏のザックを担いでゆっくりゆっくり下っていったのです。そんな感じで下っていったので、どんどん時間が過ぎてとうとう日が暮れてしまいました。 初めての山行きで、ヘットランプをつかって下山することになるとは・・・トホホ〜 他のメンバーもランプを使って下りるのは初めての人が多かったのです。

何とか山の中で泊まるのだけは避けたく、ふらふらのS氏を皆で叱咤激励し歩いていれば その内必ず着くと言って歩いて貰いました。しかし日が暮れても、目的地はまだまだ遠く行けども行けども着かなくて、どうなっちゃうんだろうってホントに心細くなりました。日が暮れてからは真っ暗で怖くて、でもここで怪我でもしたらそれこそ大変って皆が思い、ますます慎重に下りていったので、どんどん時間が過ぎていきました。 もう7時過ぎたとこで、その日に帰ることは諦めました。結局8時に青木鉱泉にやっとの思いでたどり着いたのです。ふぅー疲れたよぉ〜

青木鉱泉の方は遅く着いた私達に、いやな顔一つしないで暖かいご飯と お風呂を用意してくれて、とっても嬉しかったぁ。 ありがとう御座いました。もちろんビール飲みましたよぉ。男性4人と女性代表で私が(他の人は余り飲めない) いっきに8.9本開けおまけにワインなんぞ飲んでしまいとっても美味しかったぁ〜 飲み代はもちろんS氏持ち。青木鉱泉は本当に暖かい良いお宿です。食事も美味しかったしお勧めします。

と言うことで、これが『私の山デビュー物語』でした。いかがでしたか? 後に残ったのはチッピリの自信と3日間の筋肉痛、山の怖さ、それと山の魅力です。みんなで励まし合って下りてこられて本当に良かった。みんなありがとう〜 次の機会に備えて今は低山を歩いて鍛えておこうと思っています。